皮膚とはあらためてなんだろう
人が死ぬと、皮膚も内臓と同じように朽ち果ててしまいます。
生きているときは、皮膚とはからだの外膜として器官として働いてくれています。
皮膚の厚みはどれくらいでしょう?
それは、2mmです。最上層の角質層のいわゆる垢といわれるものはわずか0.2mmしかありません。
皮膚の総重量は考えたことありますか?
なんと、成人男性で約10kgもあるんですよ!
皮膚の表面は弱酸性なんですよ
皮膚は人体のもっとも外側にあり、外界にある細菌、ウイルスなどの微生物や毒物の侵入を防いでいてくれています。
皮膚の表面は弱酸性のため、細菌は増殖しないって知ってましたか?
機械的な力や紫外線の影響も最小限にしてくれます。さらに体内の水分の蒸発を防ぎ、体温を一定にするはたらきもあります。
皮膚の構造のふしぎ
皮膚の表面を見てください。小さな溝の部分と盛り上がった部分があることがわかりますよね。それは、皮溝と皮丘といいます。指紋がひとによって違うことがそういうことです。
皮溝と皮溝の交わるところに毛髪が出る毛孔があり、皮丘の中心には汗孔があります。
老齢化すると皮膚にしわができますよね?そのできる方向は真皮の線維の方向によって決まってくるのです。
手術で傷跡を目立たなくするには、メスの方向を割線方向に合わせることです。
皮膚は、外気と触れている部分には表皮があります。表皮は角化する細胞からできていて、5〜6層の厚みがあります。いちばん下の層が基底層で、この層の細胞が日夜分裂して新しい角化細胞をつくり、次々と上へ押し上げます。
角化細胞の寿命は14日ほどで、死ぬと細胞の核も消え、やがては垢として表面から剥がれ落ちます。
表皮の大切な働き
・体内の水分の蒸発を防ぐこと
・外界の異物が体内に入るのを防ぐ
かぶれ、虫刺され、熱傷などでできる水疱は、表皮細胞のあいだや表皮の下に液状の成分がたまったものです。
表皮の基底層のところは、波状にうねっていて外から強い力が加わったときに力を吸収するためです。
表皮には、
ランゲルハンス細胞(アレルギーをおこす物質を認識する細胞)、色素細胞(メラニンをつくる細胞)ががあります。
白人と黒人のの肌の色の違いは、メラノサイトの中にあるメラニンを貯蔵するメラノソームの働きの違いによるものなのです。他にも、皮膚の色は血液中のヘモグロビン、カロテンの量や皮膚の厚みも関係しているのです。