ウイルソン病 銅の代謝異常の病気です

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肝細胞から胆汁中への銅の排泄障害と血液中の銅を運搬するたんぱく質(セルロプラスミン)の低下により、体内の微量金属である銅が肝細胞に過剰に沈着する代謝性疾患です。

元気な肝臓

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ウイルソン病の症状

肝型、神経型、混合型があります。

肝型は肝臓への銅沈着によって、脂肪肝、急性および慢性の肝障害、やがて肝硬変をおこします。

神経型は動作緩慢、運動失調などの中枢神経症状をおこします。

混合型は肝障害と神経症状をおこします。

ウイルソン病の三大症状は、肝硬変症、目の角膜周辺にできる茶色の輪状着色(カイゼル・フライシェル角膜輪)、中枢神経症状です。

肝型は子どもに多く、肝硬変末期の肝不全、食道静脈瘤破裂、急性肝不全のいずれかによって、命を落とすこともあります。

不健康な肝臓

ウイルソン病の検査と診断

若い人に三大症状があれば、この疾患が強く疑われます。検査をして、血清セルロプラスミンの低値や尿中銅排泄の増加がみられ、肝臓組織を微量採取して調べる肝生検で肝細胞の銅イオン濃度が増加していれば診断がつきます。

最近では、遺伝子診断も行われています。家族内発症を調べるためには、家族の血清セルロプラスミン値の測定が行われます。

ウイルソン病の治療

尿中への銅の排泄を促す銅キレート薬を内服し、銅含有量の多いチョコレート、貝類、レバー、ピーナッツ、海藻類の採取を控えます。急性肝不全では肝移植が行われることがあります。

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